人員基準や加算・減算の要件として「利用者数」という値を使うことがあります。

例えば、就労移行支援では、常勤換算で「利用者数を6で除した数以上」の職業指導員と生活支援員の人員配置が定められています。

ここでいう「利用者数」は「前年度の平均利用者数」のことを指します。

この「利用者数」の算定を誤ると、人員の不足や請求のミスなどに繋がり、思わぬ減算や返戻となる恐れがあります。

ここでの算定は最低限の人員配置となりますので、余裕をもった人員配置をオススメします。また、指定権者によって解釈等が異なる可能性がありますので、行政に必ず確認しながら利用者数を算出しましょう。

なお、就労系(A型、B型、移行支援)サービス、共同生活援助等の一部の事業者様が対象となります。※就労定着支援などは該当しません。

平均利用者数の算定式

原則的な算定方式は・・・・

平均利用者数=前年度の全利用者延べ利用日数÷開所日数(小数点第2位以下切り上げ)となります。

※前年度の利用者実績については、請求ソフト、毎月のサービス提供実績記録票、利用予約表等、記録票等でご確認出来るかと思います。

開所間もない場合の平均利用者は?

開所間もない場合は当然前年度の平均利用者を算出できませんので、みなし前年度平均利用者として計算されます。

【開所から6ヶ月目まで】

・定数数×90%で算定されます。

【開から7ヶ月~12ヶ月まで】

・直近6ヶ月間の平均利用者数によって算出されます。

【開所から12ヶ月を経過】

・直近12ヶ月間の平均利用者数によって算出されます。

【開所後 前年度(4月~翌3月まで)の実績が揃ったら】

・原則通り前年度(4月~翌3月まで)平均利用者数によって算出します。

当記事は常勤換算の考え方がベースとなります

常勤換算の詳細については下記よりご確認いただけます。